葬儀が一段落したら故人の遺品整理を行ないます。一口に遺品と言っても衣類、装身具、家具、書籍、手紙、書類、メモなどさまざまな分野があり、遺品整理は想像以上に大変な作業です。形見分けを行うならそのことを念頭に整理していきます。まず、「使えるもの」、「保存するもの」、「焼却するもの」、「処分するもの」に分けて進めるとよいでしょう。日記、住所録、メモ帳、手紙などは、いつ必要になるか分かりませんので、最低1年間は一か所にまとめて保存しておきましょう。衣類を形見分けに差し上げることは失礼にはあたりませんので、希望する人のためにクリーニングに出すものと処分するものとに分けて整理しましょう。また、仕事上の書類は後日会社の人に確認してもらう必要がありますので一つにまとめておくことをおすすめします。もっとも注意しなければならないのが預金通帳、株券など有価証券、税金関係の書類など金銭に関する書類です。これらは財産相続ということになり、法律的な諸手続きが必要となりますので大切に保管してください。故人名義の預金通帳は必要書類がなければ勝手に解約することはできません。また、「焼却するもの」については遺品を供養してから焼却する「お焚き上げ」という方法があります。専門業者が行っている地域もありますが、わからない場合は葬儀社やお寺、神社に相談するとよいでしょう。
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